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パーキンソン病を発症し、胃瘻を増設して退院されたシンさん(仮名)は62歳。同い年の奥様が栄養剤の注入・服薬管理をひとりで行っています。
薬の服用についても胃瘻から注入する必要があるため、簡易懸濁法を毎回行っていただきますが、退院前にひととおり教わったとのことで、初回の訪問時には溶かす白湯の温度や手順をご一緒に確認しました。
とても明るく前向きな奥様で、これから始まる在宅介護に対する不安は見えず、自宅でBさんと一緒にいられることへの嬉しさにあふれているようでした。

シンさんは帰り際に「いつもありがとう」とだけお話しされる程度の状態で、訪問を始めた当初はずっと横になったままでした。

2週間に1度の訪問を続けるうちに、少しづつお話しされる言葉の数が増え、いつも笑顔が見られるようになりました。退院して3か月経ったある日ついに椅子に腰かけて私を迎えてくださいました。笑顔で、「椅子に腰かけられるようになったよ」とおっしゃったその少し誇らしげなようすは、見ていて私の心も弾むような気分になりました。

「シンさんどんどんお元気になられますね」というと、
そばで見ていた奥様がめずらしく涙ぐみ
そして本当にうれしそうに
「そうなのよ!本当によかったわ。皆様のおかげよ。ありがとう」と言ってくださいました。

シンさんご自身も体調の回復につれ意欲も旺盛で、
「今後は外を散歩したい」
「口から食事を摂りたい」
少しずつでもいいからと、とても前向きな言葉が聞かれるようになりました。

シンさん宅にはコスモ訪問看護リハビリステーションも介入しています。
カナミックでこまめに記録を確認し、訪問前に体調を把握できるので、薬の服用状況の確認もスムーズです。シンさんの今後のご希望や現在の意欲を訪看に伝え、リハビリのメニューに活かしてもらえるよう、しっかり連携していきたいと考えています。